第7章 数学教師 不死川実弥
「わぷっ」
先生はそう言って私の頭を荒々しく撫でた。
「んで、どこだァ、わかんねェのは」
「ここです」
「あ〜〜…ここやっぱ難しかったかァ」
私が指で示した問題を見て、先生は私の右にあぐらをかいて座った。
ーち、近ぁっ?!
いつもよりも先生との距離が近くて、赤面してしまう。
「だからァ、ここはこうして…」
「あー!!分かりました!」
「おっしゃ、じゃあここの例題やっとけェ」
そう言うと先生は立ち上がり、部屋を出て行ってしまった。
ー何してるんだろ?
この例題を解き終わったら見に行こう、そう思うと私のペンはいつもよりも速く動いた。