第1章 美術教師 宇髄天元
ーー翌日
私は次の移動教室に向かっていたが、足取りは重かった。
なぜかというと…あの宇髄先生の授業だからだ。
「どうしたの、元気ないわ」
カナヲが心配してくれる。熱?と聞いてきて、私は首を横に振った。
「熱とかじゃないの!大丈夫!」
今日の朝、美術室の前を通ってみたがプリントは落ちてなかった。
もしかしたら拾われたのかも…と思うと身震いした。
「なら、良かった」
そんな話をしていると美術室についてしまった。
扉をカナヲが開けてくれて、私もついて入る。
「こんちはー」
キャンバスに向かって何かを描いてる宇髄先生が私たちのほうに見向きもせずに挨拶をした。
「ぐ、ぐるじ…」