第5章 体育教師 冨岡義勇
ーー放課後
「う〜〜ん…さすがに不味かったかな…」
私が冨岡先生の股間を蹴り飛ばしたあと、冨岡先生には1回も会えないまま、一日が終わろうとしていた。
ー会ったら謝ろうと思ってたんだけど…
仮にも保健室まで運んでもらっていった身として申し訳ないことをしてしまったと思う。
ー職員室行ったら会えるかな
私はそう考えて、職員室へと足を運んだ。
「失礼します」
放課後の職員室には、今日の数学の小テストの採点をしている不死川先生と、腕を組んでボーッとしている煉獄先生、寝そべりながら何かを書いている宇髄先生がいて、いつも冨岡先生が座っているデスクは空になっていた。
「お?綾川、どうした?」