第1章 .万華鏡
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あれから2年という月日が経っていた
探し求めたピースはひとつひとつ埋まり始め、
完成へと近づいているんだと気が付き始めた
残りのピースが集まることが
怖くなり始めたのはつい最近だ
エース「おい!
サッチがうめぇーデザート作って待ってるってよ!
さっさと部屋片付けちまって食いに行こーぜ!!」
『はいはい、わかったわかった!
今から片付けてきますよーだ』
エースに言われて仕方なく自分の部屋へと向かう
食べ物ときてエースの機嫌を損ねるのは
とてつもなくめんどくさい
それは部屋を片付けるのよりももっとだ
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「お、!
さっきナースの奴らがお前のこと探してたぜ?
きっと次の島の話だろーな」
部屋に行く途中の廊下ですれ違った船員(兄)に
『ありがと~』と言って足早に部屋に戻る
早くしないとナースの機嫌まで損ねてしまう
彼女たちの機嫌を損ねると、
次の島で気が済むまでショッピングに付き合わされる
『...なんでこっちが気を使ってんだろ』
私にも気を使って欲しい、そう思うだった
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