第2章 .金木犀と沈丁花
.
場所は広場に戻る。
レストランの前で佇んでいた女性に声をかけるナミとロビン。
ナミ「すみませーん、あのここら辺で安い服屋ってありませんか?」
ロビン「向こう側はなかなか高価なもばかりで」
「あらあら貴女たちこの島は今日が初めてかね!
あっち側はそりゃ高価なもんばっかが並ぶことで有名だ。そうだ丁度いい!着いていらっしゃいな、今から私は店に戻るとこなんだ!うちの店の子に案内させるよ」
着物をきっちり来ているが愛想が良く、終始笑顔なところが雰囲気の柔らかい印象を受ける。
ナミ「ありがとうございます!おばさんはなんのお店を営んでるんですか?」
「うちの店は呉服店よ」
呉服という言葉を聞いたことがないのかナミは頭を傾けた。そんな様子を隣で見ていたロビンが微笑みながら説明する。
ロビン「織物や着物を売っているお店よ。ほらゾロが着ている服みたいなものが売っているのよ」
ナミ「ああ!なるほどね!」
「お仲間さんに着物を着るお方が居るの?ならうちに来ているかもしれないわね」
ナミとロビンは顔を見合わせて笑い始めた。
ナミ「ないない、その人結構な方向音痴なんで今頃どこかで迷子になってるかと思いますよ!」
***
「ぶあっくしょんッッッ!!!!」
『うわああ!!!』
なんの余興もなくくしゃみをした男は何も無かったかのようにまた店内を物色している。
『いや!何か言えよ!!』
.