第2章 .金木犀と沈丁花
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地面が石畳のせいでいつにも増して足音が大きい。
コツコツとなっている音をよく聞くと自分が歩くリズムと合わないもうひとつの足音が聞こえてきた。
誰かにつけられてるね、誰だろ?
海賊じゃないといいな面倒だから、あーでも海軍だとしても面倒だわ。一応手配書は出てないから海賊って認識はされてないと思うけど...事情聴取なんてされてもなぁ
なんて考えながらも口は変わらず動いたまま。その方が感づかれていないと思うかもしれない。
『...んーあとは本屋にも行きたいかなぁ
おっ着いた着いた!ごめんくださーい!』
服屋に着くことができ店員さんを呼んだ。ここまで来れば相手も諦めるだろう。
「はーい、いらっしゃい。何をお求めか..しら.....」
この店の定員であろうおば様はの姿を目にし上から下まで、舐めるように見た。
そして急に啖呵をきった。
「あなたッなんて格好をしているの!!」
『ひぇ!あ、あのこれはちょっとばかし色々ありまして...』
「ささ、奥へいらっしゃい!そんな姿じゃ着飾るにも飾れないわ!」
腕を掴み引っ張った。
『ええ!?そんなお気づかいなくッてうわぁ!!』
「問答無用ッ!!!!」
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