第1章 甘くて強いチョコレート
「あ、ラッド様・・・」
(もうバレンタインだし隠す必要ないよね・・・)
ラッドはに近付く。
「チョコレートを作ってたのか?」
「はい・・・ラッド様はこのお酒が好きでしたよね」
「覚えててくれたのか。わが妹は本当にかわいいな」
ラッドがの頭をポンポンと撫でると、は少し赤くなって俯いた。
(ラッド様に頭を撫でられるのは嬉しいけど・・・)
「妹扱いしないでください・・・」
が赤くなりながら言うと、ラッドはクスリと笑う。
「ほっぺにチョコついてる」
「えっ」
(恥ずかしい・・・!)
真っ赤になったが頬を触ろうとすると、その手はラッドに掴まれた。