第6章 屋上で
静かになった、屋上。
だが………
ーーーバタンッ!
また、勢い良く屋上のドアが開いた。
「なんだ、健かよ」
「オレでわりーのかよ。つーか今、鈴音ちゃん来なかったか?」
屋上に来たのは健だった。
たぶん、鈴音を追いかけて来ただろーな。
「あぁ、今来た」
「鈴音ちゃんの彼氏ってみ、み、光政かぁ??」
「………はぁ?」
隣に居た輝は、呆れたかのように煙草をだし吸い出した。
「鈴音ちゃんがよ、弁当二つ持って居なくなったんだって。でよ屋上から出てくるの見てよ。そしたら光政がいるだろ?で、どうなんだ?」
「そのうちな」
そう言いながらオレは鈴音の作った弁当を食べ始めた。
これが、食べ終わったらヤることを済ませて鈴音に会いにいこうっとオレの中で決めた。
早く会いたいーーー。
それが、素直な気持ちだった。