第2章 胡蝶蘭~すべてのはじまり~
「...みつなり?なぜ貴様が...」
「秀吉様の命で参上した迄です。お怪我などなくて安心しました。.........ところでそちらの方達は?」
「あぁ。俺の命の恩人だ」
「!そうでしたか...!ありがとうございます!!!」
「「あ、いえ...」」
「私、信長様の右腕である秀吉様の側近を務めております、石田三成と申します」
「あ、はじめまして...紗和です」
「愛心です」
「...」
「貴様、だんまりか」
「あの、どこか、具合など悪いのでしょうか?」
「先程の俺を庇った際の傷が痛むのか?」
「?!そうなのですか?すぐに手当を...あと、御二方もお召し物を...」
「あぁ、頼む」
そういい、三成は3人を天幕へと案内し、着物を手渡しし、手当の道具を貸した。
思った以上に傷が深かったのか、かなり痛んでいた。
「......りっちゃん...大丈夫?」
「平気。これくらいなら...」
「なんか騒がしいね...」
その手当やら着物やらをしている3人がいる天幕の外は何故か先程よりも騒がしくなっていた。