第4章 姫の日常
「ん?どういう事だ?」
「明智光秀と言えば、五百年後では銃の名手として有名なんです...百発百中で」
「ほう?」
「は、本当かよ...有名、か」
「今度やらせてみるか」
「ご冗談を」
「......六花は詳しいもんね、銃の使い方は」
「......護身のため、だから......」
「どういう事だ?護身...とは」
「外国......南蛮では銃を持つのは当たり前なんです。幼子でさえ、銃の所持を認められています。五百年後の日本では有り得ませんが......」
「うん。五百年後の日本では銃や刀を持つことは禁止されてるもん」
「だから出会い頭で銃を突きつけられた時は怖かったもん」
「......ごめん」
本当にあの時はただ誰も信じれなくて、向けることしかできなかった。
今思えば普通の人なら怖がるのにこの子達は違った。
怖がるどころか、友達になりたいと言ってくれた。
珍しいけど。
「...でも六花は私達を守ってくれたんだもん!」
「あれは......いや、なんでもない」
首を振った。
あの事はどう足掻いても仕方ない。
それよりも話を戻さないと...くだらない私の過去なんてどうでもいい。
そう思い、知ってる知識を頭に巡らせてると
「して、貴様は...何故、銃を詳しいと言われる?」
「......いや、なんて言えばいいのか...」
本当にその通りだ。
なんて言えばいいのか分からない。