第3章 胡蝶蘭~嫌がらせと久しぶりの対面~
「はい。何故か、診察する度に痣が増えているんです。だから楓乃達に一応事情を聞いてはいたんですが...その女達は六花に物を投げつけていたり怪我をさせていたりしていたらしいです」
「なんだと...?」
「......」
「どうしますか、御館様」
「ならんな。猿、誰の仕業かすぐに調べあげろ」
「はっ」
「...貴様らも暫くは六花と共におれ。六花貴様も辛ければ頼れ。ここにいるこやつらでも俺でも良い。貴様を傷つけていい奴はここにはいない」
「...はい、すみません...えと、その...」
「謝るなよ。六花は悪いことしてねぇだろ?」
「伊達様......」
「くくっ...政宗だけ、『伊達様』...っ」
光秀さんの言葉で広間は笑いが溢れかえった。
その事に伊達様はぴくりと眉を潜めていた。