第3章 胡蝶蘭~嫌がらせと久しぶりの対面~
あれから女中たちは以前よりも偉そうにしてたり、嫌味のように物を投げつけてくるようになった。
きっと武将に近づける私に『嫉妬』しているんだろう。
でも私は武将にも興味は湧かなかった。
いい人なのはわかるが...自分が相手に悪影響を及ぼさないか心配だった。
「姫様、失礼致します」
「あ、はい」
「信長様がお呼びです」
「え?」
「すぐ広間へ来るように、と」
久しぶりに...織田信長と顔を合わせることになった。
安土城に来た以来になるはずだ。
徳川様とは顔を合わせることは多い。
怪我の経過観察みたいなもので。
そう考えても仕方ないので広間って所に案内をしてもらった。
豪華な襖だなと思った。