第6章 悪夢
もう取り残された人はいない
善逸さんも禰豆子ちゃんも無事を確認できた
6両目にいた妊婦さんを硝子の雨から守った時から、刺さったままの硝子が背中で流血してるのがわかる
この長い髪と隊服でも防ぎきれなかった
伊之助さんと炭治郎さんを見つけた
「...!炭治郎さん大丈夫ですか!?」
「止血はできた...それより煉獄さんを...!」
前方を見ると左目を怪我した煉獄さんと
...上弦の参
「杏寿郎 死ぬな
生身の体を削る思いで戦ったとしても...
あれ?」
ッチ
ギリギリで避けられたけど反応しきれなかった分右足は取れた
「話の途中に遮ってくるの非常識だけど
...お前強いな...鬼に...待てよこの感じ...」
一人で話を進める
初めて十二鬼月の上弦に会った
血が濃い
紫遊佐の匂いがする
「お前、紫娜だろ!紫遊佐のように紫娜も鬼になれ!」
青筋が走る
「弟をお前ごときが語るな」
右足は既に再生している
藤の花の毒の効果も
もう薄れてきていた
「杏寿郎の後に紫娜は相手してやる」
ふざけたことを...
夜の呼吸 弐ノ型 白夜の常駐...
「俺は俺の責務を全うする!!
ここにいる人は誰も死なせない!!」
「素晴らしい闘気だ...
それほどの傷を追いながらその気迫その精神力
一部の隙もない構え
やはりお前らは鬼になれ 杏寿郎 紫娜
俺と永遠に戦い続けよう」
「夜の呼吸 奥義 阿吽ノ型 つとめて」