第6章 悪夢
「幸せな夢の中にいたいよね わかるよ」
本当に優しいんだ
私はそこまで人に優しくできない
「鬼の頸さえ切ればこの列車も時期止まる...
炭治郎さんは鬼を追ってください!」
「ありがとう紫娜!」
車両を離せるもんなら離したいけどできる気がしない なんか気持ち悪いのが乗客の体に引っ付いてくる
もう少し時間があれば目を覚ます
そう信じるしかない
煉獄さんが起きればきっと余裕ができる
「...はぁ...はぁ...」
1番後ろの車両に来た
この乗客全てを守りきれる気がしない
切ってもキリがない
もうみんな目覚めてくれないと中間の車両が不安
ここに来るまで一通り切ったけど多分再生してる
そうだ
小袋か取り出したのは胡蝶様から貰った藤の花の粉末が入った小瓶だった
刀に塗りつけたあと
残りを左手に乗せ寝ている人にふりかける
これで少しは時間が稼げる
父上の手紙を思い出した
[清きこと 千夜の如く
凌ぐこと 狼の如し ]
そうだ
狼のように爪を立て
狼のように牙をふるい
狼のように友を守る
落ち着け
落ち着け
「夜の呼吸 阿吽ノ型 龍星讃歌」