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上手に笑えるようになりました【鬼滅の刃】

第5章 炎と柱と


紫遊佐の話したんだっけ
もう記憶がごっちゃ

「君が混乱していた時に呟いていた
兄弟か?」

もう隠すこともないよね

「柱合会議でも話した鬼です
あの鬼を殺したいという思いが募るほど
私は鬼じゃなかった弟を思い出して...


もし私があいつに会ったら私は殺せない」




あんなに大口叩いたのに



「身内を殺すことは誰だって辛かろう
そして君が今まで殺してきたものは鬼だけじゃない 君の感情も殺している 鬼を殺したのは人を守るためであり誰も君を攻めたりしない」


いつか鬼に食べられそうになった親子を助けたことがある
刀を持つ姿に驚いていたが
言われたんだ
ありがとうって


「いつも幻覚で紫遊佐が言うんです
"姉さんのせいでみんな死んだ"って」

浴衣1枚だから寒くも感じるけど今夜は晴れていて星がよく見える
煉獄様が頑張って髪も拭いてくれたのかな
湿り気がなくベタつかない
思い出してまた一人で赤くなる


「それは曲げることなき事実!」

そう
現実は甘くない

「だが君が殺さなかった時に犠牲になったかもしれない何人もの人が君によって救われたのもまた事実!」




こんな簡単な一言で今まで悩んでたものが晴れていった


「君は家族でもある鬼を殺すという決意があり、認めたくないが俺よりも強い!そして自分に厳しい錦だからこそ心の弱さを補うことを頼ってもいいと思う!」




ああ
軽い
心がずっとこそばゆくて寒かったけど
ジワジワ暖かくなるのがわかる


「煉獄様 ありがとうございます」


ちょっとだけどね
本当に久々に笑えた
偽りもなく




部屋に戻る紫娜の笑顔を見た煉獄の顔が真っ赤になったことを紫娜は知らない
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