第4章 蝶と柱
「紫娜さんはもう大丈夫ですか?」
「はい 本当に昨日はありがとうございました」
ニコッと笑って部屋を去っていく
「あ、アオイさん...舞ちゃんってどちらにいますか?」
相変わらず目がキリってしてるなぁ
「それなら蝶と遊んでますよ」
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「舞ちゃん」
「狼さん!」
あれ名乗ってなかったけ
「改めて錦紫娜です 何歳かな?」
「7歳」
笑ってるけど
瞳に光がない
「お父さんとお母さんは?」
表情が暗くなった
舞ちゃんの前で膝をついた
目を合わせようとしたけど
合わせてくれない
「お父さんお母さんはいるけどよく知らない」
「舞ちゃん、お父さんとお母さんは今どこにいるのかな?」
「...」
どうやらご両親はご健在なんだけど
...話が分からない
「舞ちゃん、今日は時間があるから舞ちゃんが前住んでいた場所に行ってみようか」
提案したものの舞ちゃんの表情が暗いまま
首を縦に振らずに少し強引だけど連れてきてしまった