第3章 那田蜘蛛山
しばらく走ったあと
やっと炭治郎君を見つけることができた
「たんじ....」
キリキリと伝わる切迫感
「...だったんだから!俺と同じ人間だったんだから!足を退けてください!醜い化け物なんかじゃない...鬼は虚しい生き物だ...悲しい生き物だ...」
本当に優しいんだ
私もこのぐらい情けを...ううん違う 情けをかけるんじゃなくて目を向けるんだ
誰の心にも
一瞬寒気がした
蝶?
「どうして邪魔をするんです富岡さーん
鬼とは仲良く出来ないって言ってたクセに何なんでしょうか?そんなだからみんなに嫌われるんですよ?」
きっつ
痛い
心が痛い
口がプルプルしてきた
絶対ここで反応しちゃダメ
絶対ここで反応しちゃダメ
「大丈夫ですか炭治郎さん」
さん呼びでやっとしっくりきたことは置いといて...禰豆子ちゃんが倒れている
炭治郎さんの顔も酷い怪我だ
「...俺は嫌われてない」
そういきますか!
ちょっと尊敬します
「わぁ...すいません 嫌われている自覚がなかったんですねぇ 余計なことを言って申し訳ないです」
そんな綺麗な顔でよくもまぁ流暢に
きっとこの2人はとても強い方なんだろうけど...
怖ッ