第14章 嚆矢
静かに 音を立てないで目隠しをし、
狼の面をつけて
私の視界は暗闇になる
刀は鞘から抜いてすぐに構えをする
刀鍛冶の里で刀を貰ってすぐに実践となってしまった
だからおかげでゆっくりとなれることが出来る
周りは私に気づいていないのがわかる
二間二尺に3人
四間に5人
...
私がいないからってこんなに散らばってるのは
柱の私を舐めているのか
もういい...頭きた
______夜の呼吸 二ノ型 白夜
「さっきのてめぇの弟の話だが
俺ならその鬼を斬るぞ」
怠けていた隊士達全員の階級を最下位の癸にした
柱にはその権限があるらしい
悩んでいたから話をさっきは変えていたのかもしれないけど
やっぱりそうか...
「てめぇの弟は聞いた話じゃもう何百人も殺してるそうだな」
わかってた
わかってるけど
私いま、どんな顔してる?
「だがそんなのは自分で決めろ
つまんねぇ悩み方してんじゃねぇ
自分がどう生きたいかなんてのは
てめぇがてめぇで選ぶから生きれるんだ」
自分がどう生きたいかは
自分で選ぶから生きれる...
「戦いがおわってもお前の弟が生きていたら
俺が斬りかかっても文句は言うな
嫌なら弟を守ってやれ」
結局柱になっても
甘ったれなのは変わらないな
でも頼るっていう甘えはいいのかもしれない