第13章 咲いた花 あとは散るだけ
ああ気まずい
なんでこんなになったんだっけ
そっか私が子供だったからだ
炭治郎さんは私を励まそうとしてくれたのに
私がまだ不安定だったから...
「紫娜も柱稽古やってるんだろう?
どんなやつなんだ?」
「え?」
目を合わせてみると
何も変わらない
真っ直ぐな瞳
優しくて飲み込みそうな目
何も気にしていないって言うわけではなさそうだけど
こんなに自然なのに私だけ気にしすぎるのは
馬鹿らしく思えてきた
「感覚強化のような訓練をするのですがまだ誰も来て下さらなくて...」
「そうなのか?なら俺が明日伊之助達を連れて行くよ!」
「お身体はもう良いのですか?」
よかった 私も自然に話せてる気がする
「ああ!明日から訓練に参加していいとしのぶさんに言われたんだ だからもう平気だ!」
「それは良かったです...」
なんか話すネタを探さないと
やっぱり行き詰まっちゃう
「紫娜...前はすまなかった!」
わ!びっくりした
急に大きい声を出すかと思った頭を深深と下げている
「無神経なことを言って紫娜を傷つけてしまった 本当にすまん!」
「なんだ 私だけ気まづいのかと思った」
あんなに悩んだのに
おかしくなってきて頬が緩む
人の優しさを素直に受け取れるのは
重荷が少し取れたのかもしれない