第13章 咲いた花 あとは散るだけ
人はなにかから目を逸らしたい時
なにかと一生懸命に取り組む習性がある
人だけじゃないのかもしれない
罪悪感に浸った時
責任を問われた時
大切な人が亡くなった時
それが一生懸命と言えるのかは人によるけど
私もあるから
私も鬼殺隊に入った1年目は
脇目も降らずに夢中で鬼を斬った
もしアオイさんが自分に対して怒っているなら
力になれずとも
話は聞いてあげたい
っていうのはただの自己満足かな
いつもテキパキと
仕事をこなして
蝶屋敷を支える大事な人
いつも険しい顔をしてる
「しのぶ様の素顔が見れたのは
本当に偶然で私は特に何も...「うるさい!」」
急な大きな音で少し体が強ばる
びっくりした
やっぱり他人の私から言及されて嫌じゃないわけが無い
「そうよ!私は自分に怒ってる
だからなんだというの?!
鬼に家族を殺されて最終選別でも生き残ってしまった腰抜けの私に怒りしかない!
あなたに何がわかるって言うのよ」
人の気持ちなんてわからない
わかるわけない
私はアオイさんじゃないししのぶさんでもない
炭治郎さんじゃないし善逸さんでも伊之助さんでもない
煉獄さんでもない