第13章 咲いた花 あとは散るだけ
それから十分______
や、やっと...
刀を当てられた
十分と言っても本当に長く感じた
実践でも鬼と距離があったりして
なかなかこんなに張り詰めたような
ねちっこい戦いにはならない
「あ、ありがとうございました...」
あれ?見かけによらず
伊黒様も疲れてらっしゃるのかな?
でもおかげで太刀の振り方もわかったし
柱稽古で教える形としての参加だったけど
教わる側の立場で参加して良かった
宇髄さんの所はすぐ通れたし、
蜜璃さんのところはそれなりに苦しかったけど
一応通ることはできた
無一郎の稽古も分かりやすかったけど
伊黒様のこの稽古が
一番自分に効果があったと思う
「...っち」
伊黒様 せめて聞こえないように舌打ちしませんか?
「さっさとくたばれ
甘露寺と仲がいいからといっていい気になるなよ」
だから怖いって
男の嫉妬は醜いってこういうことを言うんだ
「...まぁ
柱としては認めてやろう」
へ?
聞きました読者の皆さん!
あの伊黒様が...
いや、やっぱり空耳な気が...
「あ、あの今...「じゃあなさっさと消えろ」」
やっぱり気のせいか