第13章 咲いた花 あとは散るだけ
「無一郎の稽古に合格したから次はどこ行こう...」
「伊黒さんの稽古は行ったの?」
あー...うーん
「太刀筋矯正なんだよね?
腕がない分人と違うからなぁ...」
性格的にも蜜璃さんいないと怖いし
「それでしたら錦様、蛇柱の所に行くのなら
一緒に行きましょう!」
無一郎の訓練を終えたばかりの隊士たちが声をかけてくれた
さっきの話を聞いていたのか私の名前を覚えてくれていたのが嬉しかった
「ぜひお願いします 無一郎、ありがとうね
行ってくる」
行ってらっしゃいと手を振る無一郎に私も振り返す
その時、一緒に行こうと誘ってくれた隊士たちに
なにかを耳打ちしていたみたいだけど私は気にしないまま伊黒様の稽古に向かった
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「ねぇ君たち新しい柱に興味があんのか知らないけど、紫娜に触ったりでもしたらその時は特別な訓練をしてあげるよ 隊律違反にならない程度に」
顔から血の気が引いていったことは言うまでもなかった
そして恐ろしいことに稽古で一時も笑わなかった無一郎が微笑んでいるのを見て
紫娜を誘ったことを後悔する
そんなことは露知らず、柱として認知度が高まったと
気分が上がっている紫娜であった