第13章 咲いた花 あとは散るだけ
疲れのあまり倒れている隊士がコソコソ噂してる
まぁ悪口ではないけど
「時透様と同い年なんだろう?なんだっけ夜柱?
本当に実力あんのかよ」
「確かに柱の席が空いたからって少し急ぎすぎだよな」
完全な悪口だ...
どうしようか
次瞬きして開いた時に
背中に一発入れたら印象悪いよね
うーん
______バギッ
ん?すごい音した
「君たち随分柱を舐めてるんだね
人の実力疑う前に自分の実力疑ったら?
弱いんだから」
私の悪口を言っていた二人の隊士が
無一郎に一撃入れられて...意識あるのかな?
でも私よりも無一郎が早く動いてくれたことに
驚いたのとちょっと嬉しかったのと
弟が私を守ってくれた気がして
無一郎が弟だったら良かったのに
と思った自分が悲しかった
「始めまして 夜柱になった錦といいます
実力の面では他の柱に劣りますが
私の稽古で待っていますね」
少し口角をあげてみせる
こっちの方が印象いいよね
まぁ内心的には許しませんけど
「あ、は はい!」
なんかさっきよりやる気が上がったみたい
なんでだろ?
「無一郎...あの...ありがとうね?」
「紫娜の実力は本物だよ」
「ありがとう無一郎」
確かに未だに姿が重なることがある
だけど今なら
無一郎を無一郎として見ることができる
久しぶりにできた友達だった