第12章 癒えない傷
「ちょ、ちょっと待ってください
答える私も私ですが質問の意図を教えてください」
なんで表情が...変わらない...
「答えにくい質問だったら答えなくていい」
いや、そういう事じゃなくてさぁ
あぁなんかイライラする!
「あぁもう!言葉足らずにも程があります!
私も人のこと言えないですけど
もっと話し方というものがあるでしょう!!」
私も愛想がよかったほうじゃない
でも昔よりはマシだ
みんなも私にこう思っていたのかもしれない
私を変えてくれた最初の人は
気に食わないけど炭治郎さんだと思う
いくら好きになれなくても
本当は嫌う理由なんてある訳ないんだけどさ
こういう時は正直なこと言わないと
ずっと仮面をつけてたせいか
自分の外側だけを他人に見られている
っていう安心があった
でもそれだけじゃ寂しいことは
私がいちばんよく知っている
きっとしのぶさんや煉獄さん
蜜璃さん、宇隨さんに御館様も
みんな私の内面を知ってくれていたから
私自身を見てくれたんだ
だから知りたい
私が理由も無しに人を嫌わないために
「教えてください 柱と縁を薄くしている理由を」
「...俺は柱じゃない」