• テキストサイズ

上手に笑えるようになりました【鬼滅の刃】

第12章 癒えない傷


輝利哉様以外の方は白い髪で私の髪と似ている
ここにいる五人は
今までずっとそうだったんだ
そしてそれは現御館様もそうで
これからもそうなのかもしれない


「わたしは...あなたがたを...
守るためにいます...」


涙が自然と落ちてくる
喉もしゃくりあげている


あまね様が涙を流した理由がわかった
あまね様は御館様を愛していらっしゃるし
ご自分のお子のことも愛していらっしゃる

だからこそ齢たったの八歳で
大人にしたくなかったんだ

あまりにも子どもの期間が短すぎて
冷たい微笑み

この子達も
御館様とあまね様を愛していらっしゃる




「泣かなくていいだなんて...悲しいこと
おっしゃらないで...

私はにちか様、ひなき様、かなた様、くいな様
そして輝利哉様お代わりに泣いているのです」


この五人の中に
御館様とあまね様と一緒に
旅立とうとする方がいるかもしれない
私には止められない
そんなことは御自身が一番よくわかっておいでだ
あまね様の想いをどうしたら
伝えられるの?


「私は上手に笑うことができないんです
感情が暴走した時 怒りと寂しさと悲しみと
合わさっていつも表情に出せない...

でも私は泣くことはできるんです
自分のためでも相手のためでも

だから私の代わりに
笑ってください」


数百名の鬼殺隊
数百年の戦い
輝利様にかかる責任が
どれほどのものか

きっと誰一人輝利哉様を責めることは無い
誰かが鬼を倒すのに自分が死にそうになっても
数百名と数百年の厚みを知っているから
あなたを信じてよかったと思うんだ



/ 337ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp