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上手に笑えるようになりました【鬼滅の刃】

第12章 癒えない傷


「紫娜さん 柱稽古が始まる前に少し話したいことがあります」


今朝は烏の声で起きた
柱稽古が始まるまでまだ2日ある
昨日は柱稽古の準備で一日が潰れた
稽古をする場所の割り当てとか道とか
正直二日じゃ足りない

しかも柱になったとしても夜柱 錦紫娜 の認知度が低すぎて
私の柱稽古に来てくれない気がするという不安が...


っという具合に悩んでいて一睡もできないまま
夜が明け
頭が働かないまま産屋敷に向かった

烏の声はあまね様のものだった
その烏が特別なせのか口調や声の調子まで
全てが似ている
御館様とはまた違った声の落ち着きが
前回聞いたときの声よりも少し震えていた気がする


次の戦いで決着がつくかもしれない
嬉しい反面、トントン拍子で柱になってしまったこととか御館様の体調の悪化とかで
覚悟と言うよりも少し怖い





「錦紫娜です」


「度々呼んでしまい申し訳ありません
一つお願いしたいことがあってあなたを呼びました」


変わらないあまね様の凛とした美しさ

襖の奥に小さく息をしている御館様の気配を感じる

察しはついた
椿が鬼になっているという報告をした時
御館様と交わした条件
椿を黙認する代わりに
他の柱には頼めない任務を果たすこと

「私にしかできないこと...ですか?」


こくりと小さく頷くあまね様
御館様は他の柱より私の方が思い入れが強くないからこの仕事を頼めると仰っていた



けど今の私は
他の柱と何も変わらない



御館様の言葉一つ一つで救われたからだ


「私は他の柱と同様に
御館様に救われ、己の命は御館様のためなら
捨てる覚悟でございます」





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