第12章 癒えない傷
「うーん 疲労とストレスですね
まぁ吐血したぐらい大したことないですよ不死川さん」
顔をそっぽに向けている
不死川さんの耳が少し赤い
仲が悪いのかな玄弥さんと...
こんなの他人が突っ込むべき話じゃないし
私はそんなお節介じゃないのに
どうしても他人事のように思えない
でもだからといって
私と紫遊佐の間柄をとやかく言われるのは嫌だ
「すいません 不死川様 ありがとうございました」
「...体調悪いんだったら言っとけよ」
断らせてくれなかったのどちら様でしたっけ
他の柱の人達は...
後ろからついてきてくださったみたい
私本当に柱になったんだ
夜柱...
なれない響き
私よりもっと強い人はいるのに
「では柱の打ち合わせをする
錦殿の強さも十分わかった
これから各一人が行う柱稽古の内容についてと
場所について話し合う」
「あの...その柱稽古って...
私何も聞かされていなくて...」
え 皆さんきょとんってしないで
私がしたいその顔
「この前の戦いで私と無一郎くんと紫娜ちゃんに痣が出たのよ その痣は強いらしくて...
「甘露寺が説明するな 余計にややこしくなる」」
伊黒様が蜜璃さんの代わりに説明して下さった
体温が39℃...
25までに訪れる死
戦国時代に鬼舞辻無惨を追い詰めた剣士達にも現れていた痣
「鬼の出現が止んだ今だからこそ
痣の出現と隊士一人一人の技術、基礎体力の向上を目指して、現柱による指導を元に行われるのが
柱稽古だ」
じゃあ各柱の所をまわって稽古してもらうんだ...
それで元柱の宇隨さんも呼ばれたのか
私も...
ってうん?
私もしかして教える立場なの?
いや その前に私に痣が出たの?!