第11章 弓を引き 雫を穿つ
(こんな模様あったけ
面で見えてないけど頸から顔にかけて痣がある)
紫娜の首から頬にあるのは
おそらく炭治郎のような痣
「時透殿!錦殿!!大丈夫ですか
私にはもう、何が何やら分かりませんでしたよ」
「大丈夫大丈夫すごく今気分がいいんだ
だけど紫娜の意識がない
炭治郎たちの元へ行かないと...」
かけてきた鉄穴森
大怪我は免れていた
「なら錦殿の様子は私が見てますよ
でも時透殿も顔色が物凄く悪いんですが、大丈夫ですか?」
倒れた紫娜を横向きに抱く
面からは伝わらない表情は何か冷たくて
糸が切れた操り人形のようでもあった
「全然大丈夫だってば、ぼくのはなし きいてる?」
「ん?なんかハァハァして...
体も震えていませんか!?あなた...」
「いいからさ きみは 紫娜と、こてつくんのところへ つれていってくれないか...」
紫娜を鉄穴森に受け渡した直後
「おえっ」
「泡吹いてますよ!!」
唐突に泡を吹き倒れた無一郎
両手で紫娜を担いでいるため
ただ声を出すことしか出来ない
「うわあああ、時透殿ーーっ!!」
「やばい、やばい、死ぬのかな?
何をすれば良いんでしょう?
ちょ・・・誰か!! 鋼鎧塚さん!!」
鬼と戦っていた最中
一切脇目も振らずにずっと
刀を研いでいた刀鍛冶は
未だに研ぎ終えていないようだった
「くっそ、アイツ来ねぇな!!
私が殺されかけていた時も、ガン無視でしたからね」
「ガフッ」
「うわーーっ、泡が詰まって、やばい。
どっ、どう・・・どうしましょ」