第11章 弓を引き 雫を穿つ
(何故...水極鉢から抜けた...だと...)
「何故この方を攻撃した...
芸術がどうのは知らないけど
自分が劣ってるって自覚すればいいのに」
「私は劣ってなどいない!!!
そうやって挑発させるつもりなら意味はな...ッ!?」
突如飛んできた攻撃をかわし、攻撃してきた方向を見た玉壺は目を疑った
(しゆうざ...じゃなくて時透様...無事だった...!)
紫娜があばら家に入ってきた反対側では
既に無一郎は水極鉢によって水の塊に閉じ込められていたのだった
(水獄鉢を抜けている!!
一体どうやって・・・わからぬ、まもなく死ぬと思って向こうには意識をやってなかった)
動揺で反応しきれず玉壺の肩から血が流れ
無一郎の攻撃を跳ね返すために血鬼術を繰り出す
(時透様の頬に痣...炭治郎さんの額にもあった...)
無一郎の頬、額には雲型のような緑色の痣が現れている
少し前に会った時は傷ひとつない顔だった
「血鬼術 蛸壺地獄」