第11章 弓を引き 雫を穿つ
絶対この人おかしい
先週まで意識なかったのになんで今起きてられるの...
というよりなんで今ここにいるの...
「炭治郎さん...怪我大丈夫なんですか?!」
「まだ完全では無いけど元気だ!
もうすぐ晩ご飯ができるみたいですよ
松茸ご飯みたいです」
松茸ご飯と聞いて椿と蜜璃さんの顔が明るくなった
いや、椿は元々明るかったけど蜜璃さんは挨拶を無視されたらしく凹んでいたけど
まさか松茸ご飯で涙が止まるとは...
蜜璃さんの挨拶を無視した人って誰だろ
さっき椿と一緒にいた人かな
夕飯を食べ終え、用意してくださった部屋に行く
炭治郎さんと蜜璃さんと椿で食べ、
炭治郎さんは蜜璃さんの食べっぷりに驚いていた
山のように積み上がった皿を前に
今日はそれほど食べていないという蜜璃さんが不思議
椿と一緒にいて、蜜璃さんの挨拶を無視した人は炭治郎さんの知り合い?みたいで 不死川玄弥 という人らしい
風柱様と一緒の苗字だけど
雰囲気は兄弟ということを似つかせなかった
「紫娜ちゃん 私の刀終わったみたいだからもう行くわね 炭治郎君にもさっき挨拶して...」
胸騒ぎが治まらない今、正直どこにも行って欲しくなかったけど
こればっかりはしょうがない
「...必ずまた生きて会いましょう」
「紫娜ちゃんの方が怪我しやすいんだから
...でも必ず!生きることをね!」