第11章 弓を引き 雫を穿つ
「あれ...なんか聞こえませんか?」
遠くから何故かありがとうという叫びが聞こえる
「ほんとだ 感謝のやまびこが聞こえた
誰か来たのかしら なんだかドキドキしちゃう」
ザパァと音を立てて湯船から出た蜜璃さんで目の行き場に困る
いや女同士だけどね?なんかもう豊かなのが羨ましいのとなんか照れちゃう
「椿には〜?」
「もちろんドキドキするわよ!椿ちゃんにも紫娜ちゃんにもドキドキするわ!!」
私も?
「ここの露天風呂はなんか落ち着きますね...」
お風呂はすぐ逆上せちゃうけど
ここはなんでか長く入っても大丈夫みたい
煉獄さんの時もそうだったら良かったのに...
ぁぁぁあ...これは思い出した自分が悪い
「ここのお風呂はもちろん体の疲労や怪我にも効くけど思いやりの欠如や性格の歪みにも効くみたいよ」
思いやり...性格?!
私そんな性格曲がってたかな...
でも性格の歪みに効くなら宇髄さんとか富岡さんも入ればいいのに...
「さっきのやまびこはなんだったんでしょうね...」
「きっとこの後にはわかるはずだわ!
今日のご飯は何かしら...」
そうだよね
柱の方って自由度が高いというか個性的というかなんだわ...