第11章 弓を引き 雫を穿つ
「宇髄さんって...
あのその...
髪あったんですか?」
「ハゲだといいてぇのかごら!
まぁ頭が光るのは派手だがってそういう問題じゃねぇだろ!おめぇあれか?すまねぇがもう俺には三人嫁がいるから諦めろ」
は?
いやぁ...うそ
「そんな意地張るほど寂しいんですか?
大丈夫ですか?私少し頭の方を心配してます」
「てめぇマジふざけんなちゃんと三人いるわ!」
「それは想像上のですよね...」
これは胡蝶様を呼ぶべきなのか?
いや、胡蝶様も忙しいし宇髄さんごときで呼ぶ訳にはいかないし...
「天元様 薬です」
部屋に入ってきたのは髪をひとつに縛った女性の方だった
この方も忍らしい雰囲気を感じる
「お前の今目の前にいるのが俺の嫁だよ」
「あ...あの大丈夫ですよ 話は合わせますので」
「嫁だっつってんだろう!」
どうしよう...片目と片腕を失って混濁してるんだ...
きっとあの人も付き合ってあげている優しい人なんだ
「お前さっきから何勘違いしてんだよ」
「大丈夫ですよ宇髄さん、みんな味方です」
「いやいい加減にしろよ嫁だって
こいつは三人のうち一人の まきを だよ」
妄想でここまで言う人初めて見たかも...