第10章 鬼と花
「What happen...」
目を覚ました男性は頭を抱えている
成人の男性だからなのか迫力がある
「I met you again(あなたは確か前に会った子だ...)」
視界に映った私を見て落ち着きを取り戻したが
それは一瞬だった
「Wow...beautiful...
ワタシ アナタノコト スキニナリマシタ」
珠世さんさんの手を取り何を言い出すと思えば
?
おいおいおい
ちょっと待て
え?
うん
は?
日本語喋れんのかい
わぁすごい
愈史郎さんの後ろから炎が見える
「口を挟んで申し訳ないんですけど...
日本語喋れるんですか?」
「Just a bit」
いや、何がちょっとだけだよ
今までなんだったん
「ワタシ、アルバート・スペンサー イイマス
アル トヨンデクダサイ」
「なんだか知らねぇがその汚ぇ手を離せ...!」
「愈史郎!」
「ミスター、日本人はそんなにスキンシップを好みませんよ」
随分陽気な...
なんでこんな元気なの?
人を喰わずして元気なのは
珠世さんの治療のおかげなのかもしれない
まだ頬が少しヒリヒリする