第9章 自切
蝶屋敷にて______
「紫娜さん私は一週間後にあなたの腕を見ると言いました。確かに任務のせいで遅れましたが
分かりますか紫娜さん
私はあなたの腕を見ると言ったのですよ」
笑ってる
笑いながら怒ってる
昨日胡蝶様が帰ってきた
そして疲れている中私の腕の手術をしてくださった
そして目覚めたところに隣で笑っていたのだ
「馬鹿なんですかあなたは
見ると言った腕がどうしてなくなっているんですか紫娜さん?」
感染症、化膿、壊死などの二次的な病気は免れたが左腕を無くした衝撃がないといえば嘘になる
治療するための服を着ても、左腕の袖を通ることがなかった
「富岡さんの足は...」
「あら、富岡さんも怪我したのですか?
まぁ手術するとしても富岡さんについては違うところも切りそうですが」
そんな狂気ざめた返事がかえってくるような質問したっけ
でも富岡さんは大丈夫なんだ
「十二鬼月に会ったんです
でも倒せなくて..」
胡蝶様が押し黙る
「紫娜さんはお強いですが自分の行動を考えてください
無事でよかったです」
最後の一言が単純な笑顔だったらもっとありがたみが湧くんだけどなぁ