第8章 久しぶり
「煉獄さんが最後 紫娜の笑顔が綺麗だって言っていた意味がわかる気がする」
顔が熱くなるのを感じる
私笑ったっけ?
急に何を言い出す!
「紫娜と禰豆子は同じ歳だから俺にとっては妹みたいなんだ」
炭治郎さんがお兄さん...
頬が緩む
錦ではこんな優しいお兄さんはいないかも
てか禰豆子ちゃん同い年なんだ
「紫娜と初めて会った時、びっくりするぐらい悲しいような匂いがしたんだ」
悲しい匂い?
私のこと?
「それで外に出たら紫娜がいたんだ」
悲しかったのかな
あの時は憎かったのほうが強い気がする
今は色んな人に出会えたおかげでもう平気
話しながら歩いていると蝶屋敷につく
久しぶりに見る顔
空を舞う幾重もの蝶
やっと自分にもけじめをつけられた
「紫娜さん!」
振り返ると椿がいる
両手を広げて駆け寄ってくる椿が抱きしめてくる
初めてで戸惑ったけど
そっと自分も椿のように両腕で抱きしめた
髪も身長も少し伸びたようで
切り整えられた髪は後ろ髪の上の部分を青色の蝶がとまっている
この髪飾りはおそらく胡蝶様から頂いたんだのだろう
「胡蝶様、療養から復帰致しました
長らくご無沙汰いたしております」
「おかえりなさい 紫娜さん」