第8章 久しぶり
「ちょっと井戸探して来ますね」
「なら一緒に行くよ
「ああ、いえ 待っていてください
もうちょっと休む口実が欲しいです」」
イタズラっぽく笑う紫娜を見たせいか体温が高いせいか、一瞬炭治郎の頬が赤く染まったことを紫娜は知らない
炭治郎も微笑み返す
少し歩いたところに井戸というか川があった
布を外すと火傷の痕は肘から手首の間まで広がっていた
さっきよりも断然に熱を持っている
水膨れとはまた違う
なんだろ
雨があたった場所は黒く爛れている
川の水をつけるには少し勇気が必要だった
手拭いを口に食み、勢いで水につけてみた
「ぁあ゛...ッ!」
ジュッと音を立てた腕が冷えていく
痛みで腕に力が入る
巻いていた布はなんか濡らさない方がいい気がした
水の冷たさはまだ日が昇っていないせいでもあると思う
痛みは少し薄れた
巻いていた布で腕を優しく抑えるように水気を拭いて食んでいた手拭いで解けないように巻く
最初から手拭い使えば良かった
「珍しいですね 姉さんが火傷なんて」
いつも急に現れる
日の出まではまだ時間がある
なんで安心したんだろ