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【NARUTO】千手扉間

第9章 想いとの決別


「これは私が特別に調合した丸薬です。本当は千手との戦いの為に作っておいた物なのですが…。チャクラを回復させ痛みを緩和させる作用があります。後で扉間が起きた時に飲ませて下さい。…それと、今から私の行動には何も言わず黙って見ていて下さい」

自分のその言葉にこれから起こるであろう事が予測出来たのか、悲しそうな顔でこちらを見つめるミトさんの視線に気付く。
それでも何も言わず、ただ自分の優しく手を握るミトさんは本当に強い女性だと思う。
手を優しく握られたまま瞳を閉じ今までの事を思い出す。

自分はうちは一族。
それでも千手で過ごした時間は本物で互いの一族を知るきっかけが出来たとても大切な時間だった。

それは自分にとって大きな変化をもたらした。
相手を知るという事の大切さ。
戦いの中では決して知る事の出来ない思いを自分自身が感じる事で自分の本当の想いに気付いた。
そして何よりこのまま戦いを続ける事よりも、戦いを「終わらせる」事の重要さと傷付け合う事の無意味さを知った。

「千手に捕らえられてから今まで過ごした時間の中で本当の意味での戦いの終わりと平和の意味を知りました。今は私も柱間の言う通り二つの一族が共に手を取り合い仲間として生きて行ける様に望み願っています」

「名無し…」

「…ミトさん。今まで本当にありがとうございました。柱間にもそう伝えて下さい」

そう別れの言葉を告げ、そのまま足早に二人の元へと向かう。

背後から自分を引き止める声が聞こえたが、振り向かずただ真っ直ぐに進む。
いくら扉間が他の千手一族の忍よりも秀でた能力の持ち主だとしてもマダラには敵わない。
元々の能力に永遠の万華鏡写輪眼。

そんなマダラを止められるのは柱間しかいない。
このまま止めなければ確実に扉間の命は無い。
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