• テキストサイズ

【NARUTO】千手扉間

第5章 真贋【*】


「な…っ!何でお前がここに居る!!」

「いくら瞬神の術で逃げ様とも、行き先に見当が付けば関係ないぞ。それよりも、お前達二人もやっと仲睦まじい関係になったという事か。めでたき事よ!昨夜の名無しはどこぞの姫の様に美しかったからな!しかし、お前も淡白そうに見えてしつこい性格しとるなぁ。あんなにも付けんでいいだろうに。丸見えぞ?」

そう至極楽しそうに話した後、「さっそくミトにも教えてやらねばな!」と言い放った次の瞬間には、既にそこに兄者の姿はなかった。

名無しの必死に引き止める声が兄者に届く筈もなく、ただ虚しく部屋に響いていた。
その後、鬼の様な形相で捲し立てられ、今更もう遅いと内心では思うが、渋々立ち上がり兄者の部屋へと向かう。

自分が撒いた種とは言え、やはりあの時に帰っておけばよかったと心底後悔した。
部屋に着けば着いたで、どうなるかぐらい予想が付く。
嬉しそうに笑う兄者とミトの顔が容易に想像出来、また頭が痛くなった。

大きく溜息を吐きながら、重い足取りで目的地まで向かう。
兄者の部屋まであともう少し。
/ 115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp