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【NARUTO】千手扉間

第2章 交換条件【*】


「………」

「何だ?」

動かす事の出来る手で男の口を押さえ動きを止める。
そう易々とこの身体をくれてやるものかと思ってはいるが、今の自分はチャクラも練れず、到底この男に叶う筈もない。

要するに抵抗しようと意味がないのだ。
ならば、覚悟を決めるしかない。

「…この身体はお前にくれてやる。好きなようにすればいい。ただし、条件がある。私のこの手首の封印を解け。両方じゃなくても良い。せめて片方だけでも解け」

「ワシを殺すつもりか?」

「片手だけでお前を殺せれば苦労などしない。…長い間チャクラを感じないといくら修業をしていようが身体はどんどん鈍る。それが嫌なだけだ。それに…、少しでもチャクラが使えればお前の様な奴が現れても多少は抵抗出来るからな」

その言葉に男は少し考えた後片手で素早く印を結び、左手首にある封印式に触れた。
確認の為にチャクラを練ってみれば久しぶりに身体を巡るチャクラの流れを感じる事が出来た。

勿論、いつものチャクラ量には及ばないが、それでも修業をするには十分なものだった。
これで少しは以前の様な生活に近付ける。
そう思うと自然と口元が綻ぶ。

「これで交渉成立だ。後はワシの好きな様にさせてもらう。ふっ…、悪い様にはせん」

「…物好きな奴だ」

そう言うなり、耳元で小さく「噛むなよ」と囁かれ再び唇を塞がれる。
その夜、自分は男に抱かれた。
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