第4章 シュプリーム
「行ってきなよ~…相葉さーん…」
ニノが立ち上がって俺の背中に凭れている。
子泣きじじいか…
「大野さんちで、かるたでもしたら?」
「ああ…」
そりゃ、かるた楽しいけど…
二人でやって楽しいかよ。
ふっと顔を上げたら。
みんなが俺のこと見てて。
翔ちゃんも、松潤も。
おーちゃんも、子泣きじじいも。
あ…
そっか…
そういうことか…
「…んじゃ、お邪魔しよっかな…」
「ほんと!?」
おーちゃんが、嬉しそうに笑った。
「じゃあ。じゃあ。そうだな…晩御飯は、魚!」
「お、おお…」
「俺が釣ったやつ!解凍するからっ」
「まじでえ?すげえ嬉しい」
「んふふふ…じゃ、いこ?」
「うん!」
ぽんぽんって背中の子泣きじじいが、俺の背中を叩いた。
「…癒やされて来なさいよ」
ぼそっと低い声で囁いた。
「は?」
「あの、マイナスイオン…半日浴びてたら、ちょっとは元気になるでしょ?」
「…ばーか…」
振り返って、まだベタベタする手でニノの頬を挟み込んだ。
「むあああっ…そんなねちゃねちゃの手で触んなよおおっ!」
「ねちゃねちゃの手にしたのは、どこの誰だ!?」
「お、おれぇえ~~~~!」