第4章 シュプリーム
その後、翔ちゃんがまた笑いだして止まらないのをBGMにしながら、俺とおーちゃんは帰宅することになった。
事務所の送迎車でおーちゃんちまで送ってもらって。
マンションの前で下ろしてもらった。
「じゃあ、おつかれー」
「あ、相葉さん!」
「んー?」
車の出口で振り返ったら、マネが後ろを振り返ってニコニコしてる。
「な、なんだよ…?」
「明日のマナブのロケ、中止になりました!」
「えっ…?」
「コロナの影響で、ロケ先NGになったそうです…」
「そうなんだ…やっぱ、そうだよな…」
「なんで、明日オフになります!」
って、なんでこいつニコニコしてんだろ。
仕事中止になったっていうのに…
「…だから…ゆっくり羽伸ばしてください!」
「え…?」
「時間気にしないで、大野さんと遊んでくださいねっ!」
…もお、俺って奴は…
「おう!ありがとうなっ!じゃあ、明後日以降のスケジュール、連絡入れといて!」
「はいっ!わかりました!お疲れさまです!」
「お疲れー!」
めっちゃ…
みんなに気ぃ使われてるじゃん…
遠ざかっていく送迎車を見送りながら、ぼそりと呟いてみた。
「…ありがとうな…」
馬鹿だな…
みんなの前では、なるべく泣いたりとかしないようにしてたけど…
みんな、俺のこと励まそうって…
すごい必死に…