第4章 シュプリーム
「なんか…クサイ…」
「俺も…まだ匂い取れない…」
やっとこさ床とかきれいにして。
俺とおーちゃんは靴の中まで浸水してたから、裸足でミーティーングテーブルまで戻って。
俺の持ってたパンツを貸してあげて、着替えたんだけど…
まだコーラの甘ったるい匂いがまとわり付いてる。
くんかくんか、ふたりで自分の匂いを嗅いでいると、まだ3人は笑っている。
「もお…誰のせいだと…」
横を軽く睨んだら、ニノと翔ちゃんは肩を竦めた。
テーブルの向こう側で、黙り込んでた松潤は顔を上げると立ち上がった。
「ごめん!相葉さん、今日帰っていいよ」
「へっ!?」
「もう、今日やることは決めちゃったしさ…ね?」
「そ、そお…?」
「大野さんも。いいよ」
「えっえっ…」
「あとは、俺たちでやっとくから」
おーちゃんが俺を見上げた。
ちょっと目がキラキラしてる。
…帰れるのが嬉しいんだな…?
「むふふふ…俺んち来る?」
「えっ?」
「おいでよ~!お風呂も貸してあげる!」
「えっえっ…?」
な、なんだいきなりのお誘い…
そりゃ、おーちゃんち遊びに行けるのは嬉しいけども。
って思ってたら、のしっと背中になにかが乗っかった。