第4章 シュプリーム
「…なにやってんの…?」
ドアを開けたら、なぜかおーちゃんとニノがこっちに向かって、どしゃあっと倒れ込んできた。
「あ…あら…?」
「痛い…ニノ…どいて…」
おーちゃんが下敷きになって、ニノがなぜか馬乗りになっている。
「ご、ごめんっ…」
小動物みたいにささっと動いて、ニノはおーちゃんを起こした。
「…いやあ…相葉ちゃん、なんか飲むかなあと思って!!」
なんておーちゃんは腰を擦りながら、俺にペットボトルのコーラを差し出してきた。
「いいって言ったんだけどさあ。この人、聞かなくて…」
ニノは苦笑いして、俺を見上げた。
その顔には、”邪魔してごめんね”って書いてある。
「…ううん…ありがとうね…」
ペットボトルを受け取ると、ぬるい。
随分長い間、俺のことここで待っててくれたようだ。
「ごめん…なんか…」
ペットボトルを持ったまま呟くと、ニノが焦った顔をした。
「なっ…なに謝ってんのよ!気持ち悪い!」
「き、気持ち悪いはないだろおっ!?」
「まあまあ…相葉ちゃん、飲みなよ?ね?」
おーちゃんが、俺の手にもってるペットボトルにそっと手を添えた。
「あけたげよか?」