第3章 アガット
なんか…やっぱ、俺…
病気かも…
「ねえ…翔くん」
「な、なんだよ…」
すごくすごく翔くんが、可愛いって思うんだ。
「俺、昨日ちゃんと付き合ってって言った?」
「っ…ば、バカ…」
「もう一回、言ってもいい…?」
そう言って、翔くんの手を取って、ちゅっと手の甲にキスした。
「…二度と離さないよ…翔…」
それからもう一回…今度は唇にキスして。
「俺と、つきあってください」
そう言ったら、翔くん…
目が真っ赤になって。
「…もう、昨日、返事した…」
「そっか!」
だから、今日。
家に来てくれたんだもんねっ…
ぎゅっと抱きしめると、翔くんもゆっくりと俺を抱きしめてくれた。
「…明日、買い物行こうね?」
「……無理」
「なんで?ここに住むんだから、いろいろ揃えなきゃ」
「…バカ…俺だって、こんなになったの初めてだから…明日、多分立てない…」
「…マジ…?」
「まじ」
体をちょっと離して、翔くんを見下ろすと。
翔くんは、とびきり可愛い笑顔を見せてくれた。
「明後日、買い物いこ?」
「…うんっ…」
またぎゅうって抱きしめたら、なんだか胸がいっぱいになって…
ちょっと泣けた
「…昨日のこと、覚えてなくてごめんね…?」
「もういい…大して変わんないから」
「えっ」
セクシーに翔くんは笑うと、こつっと俺の額を指で弾いた。
【END】