第3章 アガット
そおかあ…
最高だったのか…!
「翔くん…」
思わずデレっとした声が出てしまった。
「なっ…なんだよ!気持ちわりいな!」
「…気持ちよかったんだあ…」
「わ、わりいかよっ…」
「ぜんっぜんっ!嬉しい!」
まだケツをふきふきしてるけど、構わず抱きしめた。
汗まみれでつるつる滑っちゃうけど、気にしないっ!
「おわっ…じゅ、潤っ…」
「昨日も気持ちよかった!?」
「…ばっ…馬鹿じゃねえの!」
「気持ちよかったから、また来てくれたの…?」
「う…そ、それは…」
顔を見てたら、またみるみる真っ赤になってきて…
そっかあ…
俺、昨日のこと全然覚えてないけど…
「翔くんは、忘れられなかったんだね…?」
「えっ…ま、まあ…」
限界まで真っ赤になった翔くんは、可愛く俺を睨みつけた。
「てめえ…昨日も今日もゴムもつけねえで…よくそんなこと言えたなっ…別の意味で忘れらんねーわっ!」
「あっ…ご、ごめん…買ってきたのに…」
「え?」
「さっき…翔くんがトイレ入ってる間に、買ってきたのに…ごめん…中だししちゃった…」
ベッドの下に隠してた紙袋を取ると、袋からゴムの箱を出してビニールを破った。