第7章 Coke+ポンパドール -Fseries-
A side
こ…これは…ピーンチ!
「えっとね…?あの…そのぉ…」
ってもうこんなん言い訳できない状況じゃん…
「翔…ちゃんがね…?」
「あっ…雅紀!俺のせいにするのかよっ!」
なんか細長い箱を持ったままの翔ちゃんは焦ってる。
「翔ちゃんが…あんまりにも俺を喜ばせるから…」
「悦ばせる…」
潤がじとおっとした視線を翔ちゃんに向けた。
多分勘違いしてるけど、いいぞ。
その調子だ。松本潤。
いひひ…
「ち、ちがっ…誘惑してきたのは雅紀!先におっ立ててたのは雅紀!」
「だぁってさ…俺の痛がる顔見たくないとかいうし…」
「は?話が見えないんだけど…」
「違う違う違う。雅紀が俺のこと掘ろうとするから…雅紀は常にネコじゃないと、すぐ下の口が硬くな…る…から…って、俺、何いってんだ…」
「あんたが勝手に言ったんでしょうが…」
はーーーーっと長い溜息をつくと、潤が俺に体を向けた。
「ちょっとたんこぶなってるとこ見るから…相葉さんベッドから落っこちたみたいだから…覚えてる?」
「えっ…ああ…あー…そう、だったんだ…」
だからこんなに頭いたいし、たんこぶもあるんだ…
「翔くん、それお取り寄せしたテリーヌなんだ。冷蔵庫入れてきて。半解凍だから冷蔵庫入れておけば、後で食べごろになるから」
「あ、ああ…」
翔ちゃんは裸のまま寝室を出ていった。