第7章 Coke+ポンパドール -Fseries-
結局、俺が爆睡入ってから二時間以上経ってたみたいで。
だいぶぐっすり眠ったし、点滴のおかげか熱も下がっててだいぶ元気になってた。
「翔くんたち、なんか言ってた?」
「あー…なんか家に、相葉さんと翔くんしか居なくてさ」
「え?なんで?」
「カズヤとニノは、ママさん迎えに行ったんだって」
「ああ…噂の大男のママさんね…」
「でもなんかあったみたくて、ママさんも来れなくなったみたい」
「え?まじで」
「まあ、しょうがないよ」
そう言って笑うと、潤は車を発進させた。
料金払うとこでちょっと停まって。
左ハンドルだから、俺が精算して。
終わってバーが上がったら、ゆっくりと車を走らせる。
「…なんか、いいことあった?」
「え?」
「潤、やたらご機嫌じゃん?」
「え?そう…?」
ごまかすようにサングラスを掛けて。
むむ…怪しい…
サングラス掛けても、にやにやするお口が隠れてないんですよ。松本さん。
「えい」
「うわ」
助手席から手を伸ばして、ほっぺたを突いてやった。
「なに…危ないでしょ。運転中なんだから…」
「なんかいいことあったんでしょ?」
「えー…?バレた?」
笑いながら、サングラスを外して。
ちらりとこっちをみた。
ああ…いい男じゃねえか…
「お家帰ったらね」
「えー?今言って」
「だって、長くなるよ?」
「いいよ…」
潤が話してくれるのなら、俺なんだって嬉しいんだから。
「とか言いながら、また寝るんでしょ…」
「寝ないよ。もういっぱい寝てきたんだから…」
「病人なんだから寝てなさいよ」
「やーだよっ」
俺は見たいんだ。
世界一かっこいい俺の恋人を…
「…潤…」
「ん?」
俺の恋人は世界一わがままでオレ様で…
「…愛してるよ…」
「…ふふ…俺も」
なのに繊細で、気遣いやさんで…
「で?どんな楽しいことあったの?」
「それがさあ…玄関のドア開いたと思ったらさ…」
笑顔が天使
この笑顔のために、俺は生きてる