第6章 シュガー・ビート
「…飲んだ…?」
「うん。初めて飲んだ…」
「ばかじゃないの…」
真っ赤な顔をして、ぷいっと横向いた。
でもさ…
でも、怒ってるわけじゃないんだよね。
長年一緒に居たんだからわかる。
怒ってたら、口きいてくれなくなるし。
ティッシュでべとべとになった手を拭いて。
智くんのアソコもちょちょっと拭いた。
それからハーパンを刷りあげて。
智くんのを収納しておいた。
もう抵抗するわけでもなく、されるがままで。
脱力したまま智くんは動かなかった。
「智くん…?」
ちらっと目だけ俺を見上げた。
「気持ちよかった…?」
そう聞いたら、ちょっとだけ間があって。
それからコクンと小さく頷いた。
「よかった…」
そう呟いたら、また目だけ俺を見上げた。
「変態…」
お褒めの言葉を頂いた。
「ありがとう」
「ばか…」
また顔を隠しそうになったから、智くんの手を掴んで阻止した。
「ばかなんだから…」
「ばかでいいよ」
そういったら、また軽く睨んできた。
これって…
怒ってないから、照れてる?
「ごめんね…恥ずかしかった?」
「当たり前だろお…」
またちょっと顔が赤くなって。
潤んだ目で俺を睨んでる。
でも口は可愛らしくとんがってて。
精一杯、抗議の意を表しているようだ。
…かわいい…