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カラフルCU【気象系BL小説】

第6章 シュガー・ビート


急いでウエットティッシュで手を拭いて。
パソコンでラインにログインして、さっき保存した短い動画を添付して…

いや、待てよ…?

これ、見た瞬間の智くんの顔が見たい。
あんな表情見せつけられて、オナってしまった自分がなんか悔しくて。

智くんの愕然とする表情が見たくなった。

添付をやめて、パソコンで文字を打ち込んだ。

”今日、暇?”

しばらく返事はなかったけど、俺は知ってる。
智くんは火曜までオフだ。
いまは釣りに行くこともできないから、家でニセキャンプでもしてない限り、暇なはず。

”え?別に用事はないけど、暇じゃない”

やっぱり。予想通りの答え。
絶対外出たくないんだな。

”そんなこと言わないで、家来ない?”

だんだん、楽しくなってきた。

”え、なにそれ。なんかあるの?急に…”

家に来ないかなんて、もう10年以上言ったことのないセリフで。
警戒しているようだ。

”さっきの、横アリでしょ?”

”うん”

”俺…凄いの見ちゃったんだよね”

”凄いの?え?どこだよ?どこでシタの?”

いい具合に、勘違いしてくれた。
これを逃す手はない。

”だから、来てくれたら教えるよ?”

”えー…?”

”じゃあ、今から俺が智くんちに行ってもいい?”

しばらく答えはなかった。

”いいよ”



心臓がびっくりするほど、跳ねた。
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