第2章 ローズ・マダー
松潤の想いを…
侮っていた
「…そんなに、好き…?」
わざと真っ直ぐに見つめて、聞いた。
真っ赤な顔が、少し疑問形になって。
ちょっとだけ考えて、深く頷いた。
「…そう…」
「大野さん…?」
「そんなに……好きなんだ」
目の奥底の、脳みそまで見通すみたいに見つめた。
そんなに好きなんだ
そんなに壊したくないんだ
「好き…だよ。大野さんが…」
「…わかった…」
立ち上がると、松潤の手を取った。
「じゃあ、おいで」
「え…?」
「抱かれてくれるんだろ?僕に」
「え、ああ…うん…」
少し目を逸して…それから自分で立ち上がった。
「中、きれいにしようね」
「え…?中…?」
「そう。ケツん中…ね?」
「…うん…」
もう、赤いを通り越して、ちょっと青くなってる。
でも、そんなに想ってるんなら…最後までちゃんと見せて。
全部見せろよ
風呂からあがると、バスローブを羽織って、まっすぐに寝室に向かった。
そこにはすっかり準備のできたバスローブ姿の松潤が、スマホを持ったまま俯いてて。
「…帰ってもいいんだよ…?」
バスタオルで髪を拭きながら入ると、ゆらりと顔を上げた。
「帰らない」
「…本当にいいの…?」
「いい、から…そういうこと、もう聞かないで…」